ポリカの接合方法を接着から溶接へ変更し、強度向上

PCは溶剤による接着を行うことが可能な材質です。しかしながら、単に接着するだけだと、十分な接着強度を担保することはできません。また、時間が経過するとに気泡の発生による外観品質の低下を招く恐れもあります。

PCにおいて、接着強度をしっかりと担保するためには、溶剤が乾燥しきるまで、均一な圧力をかけ続ける必要があります。(上図参考)これは、数日間にわたり実施することになります。ポリカーボネートは2~3日は溶剤が浸透を続け、溶剤により素材が溶けた部分が軟らかいままなので、圧力により端部からはみ出すことがあります。その結果、溶けはみ出した分の寸法誤差が発生してしまいます。例えば、箱形状などはその寸法誤差の影響で形になりません。

そのため、寸法を保ったまま、十分な強度を確保したい場合には、溶接を推奨します。ただし、溶接は少なからずヒズミが入りますので、強度を優先しない場合は乾燥時間を長く取り、接着のみで製作する場合もあります。形状、用途に応じて接合方法をご提案いたしますのでお気軽にご相談ください。

ただし、PCの溶接には、高度なノウハウが求められます。三栄プラテックでは、PCの溶接も得意としていますので、お気軽にご相談ください。

関連事例一覧(品質向上)