透明度が良好!厚みが均一!木型で成形可能!
熱プレス成形とは?
熱プレス成形とは樹脂シートを加熱して軟化させ、オスメス両型を用いて、プレス機で圧力をかけます。これを冷却するとそのままの形状で固化し、常温で形状を維持します。
熱プレス成形の加工工程
熱プレス成形の加工の流れを簡単にご紹介します。
①プラスチックシートを炉で加熱して軟化させます。
②軟化したシートをプレス型に載せます。
③上型が下降して圧力をかけます。その状態で放置し冷却します。
④冷却が終了したら上型が上昇します。
⑤型から外した成形品を必要な形状にトリミングします。
⑥熱プレス成形完了です。
熱プレス成形の特長
特長①:真空成形のような立体的な一体製品を成形できる!
- 三次元Rの立体形状
- トレイや皿のような4方に立ち上がりやRのついた形状
などなど、真空成形を用いたような製品を作ることができます。
(※ただし、深絞りは真空成形ほどはできません。)
特長②:厚みが均一!真空成形のような偏肉が少ない!
真空成形はシートを固定して成形するので、材料は引き伸ばされ厚みにムラが発生します。しかし、熱プレス成形はシートを固定せずにオスメス型を用いて成形します。そのため、真空成形と比べて、成形品の肉厚をより均一にすることができます。
特長③:型痕が付きにくく、透明樹脂にも最適!
真空成形とは異なり、プレス圧のかかり方を部分的に調整できます。透明樹脂でも型の痕が付きにくくなります。
特長④:高価な金型ではなく安価な木型で成形出来る
熱プレス成形は、ほとんどの場合、安価な木型で成形が可能です。そのため、小ロット生産~中ロット生産に適した工法といえます。
熱プレス成形の加工例
自動車用アクリルバイザー(アクリル 熱プレス成形品)
当製品は、乗用車のバイザーです。アクリルをスモーク色で成形しています。熱プレス成形なので、型当たり跡も無く美しく仕上がります。外周は5軸NCルーターでトリミングしています。
機械用トレイ(塩ビ 熱プレス成形品)
材質は制電PVC(塩ビ)であり、寸法は約450×450mm程度です。当材質は、弱電関係などホコリの付着を嫌う分野で使われます。熱プレス成形後、NCルーターでトリミングしています。
熱プレス成形に関する技術提案事例
当社では、これまでお客様の抱える課題に対して、様々な技術提案を行ってまいりました。下記にて、実際の事例を基にした技術提案事例をご紹介しますので、是非ご確認ください。
事例②:真空成形から熱プレス成形への工法変換で偏肉の発生を防止
熱プレス成形のことなら、三栄プラテックにお任せください!
三栄プラテックでは、これまで数多くの熱プレス成形品を手掛けてまいりました。その中で培ったノウハウを用いることで、仕上がりの綺麗な熱プレス成形品を製作することを非常に得意としております。また、当社では真空成形にも対応しており、お客様のご要望の製品条件(形状・材質・ロット数等)をお伺いさせていただければ、最適な工法をご提案することが可能です。熱プレス成形に関するお悩みはお気軽に当社にご相談ください。
主な実績や用途
- タンクの円錐形、半球型底(プラント設備、実験装置など)
- AGV(自動搬送ロボット)
- バスの行き先表示器
- 屋根付き電動アシスト自転車、全天候型三輪自転車
- 機械外装カバー、ケース、フタ
- AUV(自律型無人潜水機)の外装
- 照明カバー
- レストア車の透明部品